2009年7月23日木曜日

「マネー資本主義」、原丈人さん

写真は今回の日記とはまったく関係ありません。
兄の誕生日にプレゼントしようと思ったものの、
兄宅には赤ちゃんがいるためにうちにいてもらうことにした
パンダです。
体は僕が斬ったわけではなく、
そういう仕様ですのであしからず。


本題。
公務員学校に通うようになり、
学ばなければならないことのあまりの多さに仰天しています。

公務員試験に通るための勉強はもちろんで、
実際に始めてみると「間に合うのか・・・
という不安を掻き立てられ、
さらに、自分は公務員に関する知識が激しく乏しいので、
公務員の実態や、求められている公務員像について、
また、自分が目指すところをよりはっきりさせるためにも、
公務員を理解するための学習の必要性も感じてます。

そんな中、先日録画した
NHKスペシャル「マネー資本主義」最終回
を観ました。

リーマンショックを引き起こすに至った、
資本主義の暴走について考える番組でした。

最終回では
「金融工学は悪くない」
「いや金融工学なんて駄目だ」
といったような専門家の意見が出て、
ど素人の僕は「言われてみればどっちもそうだ・・・」
と、いつものように意見のない立場に立ってしまいました。

そんな情けない状態にあった僕を救ってくれたのが原丈人さんでした。
彼の考えはシンプルでいてとても人間味があり、
ポっと心が温まる思いがしました。

原さんは世界中で通信関係の会社を
ガンガン立ち上げられているやり手企業家なんだとか。

「成功してる企業家ってことは相当儲けてるんだろうなー。」
と、若干悪印象を持って眺めていたんですが、
ちゃんと説明を聞いたらとても素敵なおじさんでした(笑)

なんでも、貧困解消を目的とするNGOを大株主とすることで、
採算が取れないような地域にもあえて進出する、
という手法を用いた会社を設立しているとのことでした。

儲ける、という姿勢は一般的な企業と同じですが、
株主配当金の大部分が一部の人の私腹を肥やすのではなく、
NGOを通して社会に返っていく、
という仕組みを使っていることには
「そんな手があるのかーっ!!」
と驚くばかりでしたが、ほんと素晴らしいことされてると思います。

原さんはやはり企業家としてかなり儲けているのでしょうけど、
この取り組みを聞いたら悪印象は消えました。

僕の中の企業家のイメージは
「金で買えないものはない」と言ってしまうような、
自分とその仲間だけ儲かればいい、
という金の亡者的な感じでしたが、
考えてみれば日本の礎を築いた渋沢栄一だって企業家ですもんね。
本来社会のためになる人々だということを認識しました。

そして、原さんがやっている事業から、
発想の転換、というのとはちょっと違うのかもしれないですが、
今ある仕組みをちょっと(じゃないのかもしれないですけど)いじるだけで
社会が今までは考えられなかった利益を享受できるようにする方法がある、
ということを学べたことは、とても大きな収穫だったと思います。

経済学を大学の一般教養で少しかじって、
「要は徹底した合理化を目指すのが経済学」
という結論に至ってからというもの、
「人間はそんな単純じゃねーよ!」
と思って完全に興味を失っていた経済でしたが、
経済学自体がそんなに単純ではないことを知った今日この頃です。
とにかくまずは四の五の言わず、学ばなければ!

そして何より、この番組を見たことで、
「誰のための社会なのか」
と問われたときに、僕はもう誰のためのものなのか
正直わからなくなってしまっていましたが、
改めて「みんなのもの」と思うことができました。

いわゆる勝ち組といわれる人、金持ちや権力者が
幸せになれる社会に今後そのまま進むのではなく、
不況に苦しみながらも町工場で日本の工業を支えてきた人たちや、
毎日夜遅くまで泣く泣くコンピュータと格闘してる人たち、
本当に汗水たらして働いている人たちも
しっかり幸せになれる社会へのシフトを
意識しなくてはいけないと思いました。

そして、原さんの事例から、不可能と思われるそれは
決して実現不可能ではないと思います。
実現するためにも、やはりちゃんと勉強しなくては!!


非常に青臭い感じの日記になってしまいましたが、
「この意気込みがウソにならないように」
との自戒をこめて書かせてもらいました。
受験生、がんばります!

「マネー資本主義」最終回については今度再放送を見るチャンスがあります。↓
2009年7月25日(土)午前1時35分~2時48分 (24日深夜) 総合
このブログで興味を持っていただくことは難しかったと思いますが、
ちょっとでもピンと来るものがありましたらぜひご覧ください。

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